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当院で妊婦健診を受ける流れ|熊本赤十字病院・福田病院との連携について
「妊娠検査薬で陽性が出たけれど、次はどうしたらいいの?」
「当院で妊婦健診を受けたいけれど、分娩はどこになるの?」
「熊本赤十字病院や福田病院とは、どのように連携するの?」
妊娠がわかったばかりの時期は、うれしさと同時に、今後の流れがわからず不安を感じる方も多いと思います。
桑原産科婦人科医院では、現在分娩は行っておりませんが、妊婦健診には対応しています。妊娠経過が順調な方については、ご希望に応じて妊娠32週前後まで当院で妊婦健診を継続し、その後、分娩施設へ引き継ぐ流れで診療を行っています。
当院では、主に熊本赤十字病院および福田病院と連携しながら、妊婦さんと赤ちゃんの経過を確認しています。
この記事では、妊娠初期から当院で妊婦健診を受け、連携病院へつながるまでの流れについて、実際の運用に沿ってわかりやすくご紹介します。
当院での妊婦健診の基本方針
当院では、現在分娩は行っておりません。そのため、出産は熊本赤十字病院または福田病院などの分娩施設で行っていただきます。
一方で、妊娠経過が順調な方については、妊娠32週前後まで当院で妊婦健診を受けていただくことができます。
普段の妊婦健診は通いやすい当院で行い、分娩や専門的な管理が必要な時期には連携病院へつなぐ、いわゆるセミオープンシステムに近い形で妊娠経過をサポートしています。
当院ホームページでも、妊娠後期30〜32週までの妊婦検診に対応していることをご案内しています。
参考:当院の妊婦検診ページ
妊娠8〜10週頃に予定日を決定します
市販の妊娠検査薬で陽性が出た場合は、まず産婦人科を受診しましょう。
妊娠初期には、超音波検査で妊娠の状態を確認します。子宮内に妊娠しているか、妊娠週数はどのくらいか、赤ちゃんの心拍が確認できるかなどを見ながら経過を確認します。
妊娠8〜10週頃になると、赤ちゃんの大きさなどをもとに予定日を決定します。
予定日が決まると、その後の妊婦健診のスケジュールや母子健康手帳の交付についてご案内します。
母子健康手帳の交付を受けます
予定日が決定したら、市役所・区役所・町役場などで母子健康手帳の交付を受けます。
母子健康手帳とあわせて、妊婦健診受診票、いわゆる補助券が交付されます。妊婦健診では、この補助券を使用しながら検査や診察を行います。
熊本市にお住まいの方は熊本市で、熊本市外にお住まいの方はお住まいの自治体で交付を受けてください。
母子健康手帳の交付後、当院で初回の妊婦健診を行います。
初回妊婦健診は当院で行います
初回の妊婦健診では、妊娠初期に必要な検査をまとめて行います。
当院で行う初回妊婦健診の主な内容は次の通りです。
- 子宮頸がん検診
- おりものの検査
- クラミジア検査
- 血液検査
血液検査では、次のような項目を確認します。
- 血液型
- 不規則抗体
- 貧血の有無
- 血糖値
- B型肝炎
- C型肝炎
- 梅毒
- HIV
- HTLV-1
- 風疹抗体
また、ご希望に応じて、トキソプラズマやサイトメガロウイルスの検査をオプションで行うこともあります。
トキソプラズマについては、妊娠初期に注意したい感染症として、こちらの記事でも解説しています。
参考:妊娠初期に特に注意したい感染症|風疹・麻疹・トキソプラズマ
サイトメガロウイルスについては、妊娠中の日常生活で気をつけたい感染症として、こちらの記事でも解説しています。
参考:妊娠中の日常生活で気をつけたい感染症|CMVとインフルエンザ
検査結果は約2週間後に説明します
初回妊婦健診で行った血液検査や感染症検査の結果は、約2週間後に説明します。
検査結果に確認が必要な項目がある場合は、追加検査や精密検査をご案内します。
たとえば、貧血がある場合には鉄剤などの治療を検討します。感染症検査で確認が必要な場合には、妊娠中の管理や赤ちゃんへの影響を考えながら、必要な対応を行います。
検査は、不安を増やすためのものではなく、妊娠中のリスクを早めに確認し、必要なサポートにつなげるために行うものです。
その後、福田病院または熊本赤十字病院で一度妊婦健診を受けます
初回妊婦健診や検査結果の確認後、分娩予定施設となる福田病院または熊本赤十字病院で、一度妊婦健診を受けていただきます。
これは、分娩施設側でも妊娠経過を確認し、分娩予約や今後の管理方針を確認するためです。
その後、妊娠経過が順調で、ご本人が希望される場合には、妊娠32週前後まで当院で妊婦健診を継続できます。
熊本赤十字病院は、地域周産期母子医療センターとして、ハイリスク妊娠や合併症妊娠にも対応する体制を整えています。
福田病院は、周産期セミオープンシステムに対応しており、協力医療機関一覧には当院も掲載されています。
妊婦健診の受診間隔
妊婦健診の受診間隔は、妊娠週数によって変わります。
- 妊娠24週頃までは、4週間に1回
- 妊娠24週以降は、2週間に1回
- 妊娠32週前後まで、ご希望や妊娠経過に応じて当院で健診継続
ただし、妊娠経過や検査結果によっては、予定より早めに連携病院での診療が必要になる場合があります。
受診間隔や連携病院への移行時期については、妊娠経過を確認しながら個別にご案内します。
赤ちゃんの成長確認は妊娠16週頃から経腹超音波で行います
妊娠初期には経腟超音波で妊娠の状態を確認しますが、妊娠16週頃からは、お腹の上から行う経腹超音波で赤ちゃんの成長を確認していきます。
経腹超音波では、赤ちゃんの発育、心拍、羊水量、胎盤の状態などを確認します。
超音波検査は、赤ちゃんの成長を確認するだけでなく、妊娠経過を安全に見守るためにも大切な検査です。
妊娠20週頃と30週頃に経腟超音波を行います
当院では、妊娠20週頃と30週頃に、経腟超音波で胎盤の位置や子宮頸管長を確認しています。
胎盤の位置を確認することで、前置胎盤などの可能性がないかを見ます。また、子宮頸管長を確認することで、切迫早産のリスクがないかを評価します。
お腹から見る超音波だけでなく、必要な時期には腟からの超音波を行うことで、妊娠経過をより丁寧に確認していきます。
妊娠20週頃と30週頃に血液検査があります
妊娠20週頃と30週頃には、血液検査を行います。
妊娠20週頃の血液検査はオプションです。必要性については、妊娠経過やご希望に応じてご相談します。
妊娠30週頃の血液検査では、妊娠後期に向けて貧血などの確認を行います。
妊娠中は、初期には問題がなかった項目でも、妊娠週数が進むにつれて変化することがあります。定期的な検査で、必要なサポートにつなげていきます。
妊娠32週前後で連携病院へ移行します
患者さんの希望と妊娠経過に応じて、当院では妊娠32週前後まで妊婦健診を継続します。
その後は、分娩予定の連携病院で妊婦健診を継続し、出産に向けた準備を進めていきます。
熊本赤十字病院で分娩予定の方については、当院での最終妊婦健診時に、それまでの経過をまとめた紹介状を作成します。検査結果や妊娠経過を共有し、熊本赤十字病院へ引き継ぎます。
福田病院で分娩予定の方については、当院と福田病院で共通の経過表を用いて妊婦健診を行っています。そのため、基本的には紹介状は不要です。
どちらの場合も、妊娠経過が途切れないように、必要な情報を共有しながら連携します。
早めに連携病院へ紹介する場合
妊娠経過によっては、妊娠32週を待たずに、早めに連携病院での診療が必要になる場合があります。
たとえば、次のような場合です。
- 妊娠高血圧症候群が疑われる場合
- 妊娠糖尿病が疑われる場合
- 切迫早産のリスクがある場合
- 子宮頸管長が短い場合
- 胎盤の位置に注意が必要な場合
- 赤ちゃんの発育に注意が必要な場合
- 多胎妊娠の場合
- 強い腹痛や出血がある場合
- 入院管理が必要と判断される場合
- その他、専門的な管理が必要と判断される場合
これは、当院で対応できないからという意味ではなく、妊婦さんと赤ちゃんの安全を第一に考え、必要な時期に適切な医療機関へつなぐための対応です。
クリニックと分娩施設が役割分担しながら妊娠経過を見守ることも、セミオープンシステムの大切な役割です。
受診時に持参していただきたいもの
妊娠確認のために初めて受診される場合は、次のものをお持ちください。
- 保険証またはマイナンバーカード
- お薬手帳
- 最終月経開始日がわかるメモ
- 基礎体温表があれば
- 他院で検査を受けている場合は紹介状や検査結果
母子健康手帳の交付後は、次のものをお持ちください。
- 母子健康手帳
- 妊婦健診受診票、補助券
- 保険証またはマイナンバーカード
- お薬手帳
分娩施設の希望がある場合は、診察時にお知らせください。
当院で妊婦健診を希望される方へ
当院では、妊娠初期から妊娠32週前後まで、妊娠経過に応じて妊婦健診を行っています。
妊娠8〜10週頃に予定日を決定し、母子健康手帳の交付後に初回妊婦健診を行います。その後、福田病院または熊本赤十字病院で一度妊婦健診を受けたうえで、ご希望に応じて当院での妊婦健診を継続します。
妊娠中は、体調や気持ちが変化しやすい時期です。小さな不安でも、「これくらいで相談していいのかな」と思わず、診察時にお話しください。
当院では、妊婦さんと赤ちゃんが安心して妊娠期間を過ごせるよう、連携病院と協力しながらサポートしていきます。
まとめ
当院では、妊娠8〜10週頃に予定日を決定し、その後、市役所・区役所・町役場で母子健康手帳の交付を受けていただきます。
初回妊婦健診では、子宮頸がん検診、おりものの検査、クラミジア検査、血液検査を行います。検査結果は約2週間後に説明し、必要があれば追加検査や精密検査を行います。
その後、福田病院または熊本赤十字病院で一度妊婦健診を受け、患者さんの希望に応じて妊娠32週前後まで当院で妊婦健診を継続します。
熊本赤十字病院で分娩される方には紹介状を作成し、福田病院で分娩される方とは共通の経過表を用いて連携します。
当院で妊婦健診を希望される方、妊娠がわかったばかりで今後の流れが不安な方は、どうぞお気軽にご相談ください。