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HPVワクチンは大人になってからでも受けられる?迷っている方へ

「HPVワクチンは若い人が受けるもの」

そう思って、接種のタイミングを逃してしまった方もいらっしゃるかもしれません。

実際には、HPVワクチンは小学校6年生から高校1年生相当の女子を対象とした定期接種として行われていますが、大人になってから接種を検討することもできます。

ただし、年齢やこれまでの接種歴、公費接種の対象になるかどうかによって、接種方法や費用が変わることがあります。

この記事では、HPVワクチンを大人になってから受ける場合に知っておきたいことを、できるだけわかりやすく解説します。

HPVとは?

HPVとは、ヒトパピローマウイルスのことです。

HPVは特別な人だけが感染するウイルスではなく、性交渉の経験がある方であれば、誰でも感染する可能性があります。多くの場合は自然に排除されますが、一部の感染が長く続くことで、子宮頸がんの原因になることがあります。

HPVには多くの型があり、その中でも子宮頸がんとの関係が深い型を「高リスク型HPV」と呼びます。

HPVワクチンは、この高リスク型HPVへの感染を予防することで、将来の子宮頸がんや前がん病変のリスクを下げることが期待されています。

HPVワクチンは大人になってからでも受けられる?

結論からいうと、HPVワクチンは大人になってからでも接種を検討できます。

ただし、HPVワクチンは「まだ感染していないHPVの型への感染を予防する」ことを目的としたワクチンです。すでに感染しているHPVを治療したり、現在ある子宮頸部の異常を治したりするものではありません。

そのため、一般的には性交渉を経験する前に接種する方が、より高い予防効果が期待できるとされています。

一方で、大人になってからでも、すべてのHPVの型に感染しているとは限りません。これから感染する可能性のある型に対して、予防効果が期待できる場合があります。

「もう大人だから遅い」と決めつけず、接種歴や年齢、今後のライフプランを含めて相談してみることが大切です。

公費で受けられる対象は?

日本では、HPVワクチンは小学校6年生から高校1年生相当の女子を対象に、定期接種として公費で行われています。

また、過去に積極的な接種勧奨が差し控えられていた時期に接種機会を逃した方を対象に、キャッチアップ接種が行われてきました。

厚生労働省によると、キャッチアップ接種の1回目は2025年3月31日で終了しています。ただし、平成9年度生まれから平成20年度生まれの女性で、2022年4月から2025年3月末までにHPVワクチンを1回以上接種している方は、2026年3月末までに2回目・3回目を公費で接種できる場合があります。厚生労働省:HPVワクチンのキャッチアップ接種について

公費接種の対象や実施方法は、お住まいの自治体によって確認が必要です。対象になるか迷う場合は、母子健康手帳や接種記録を確認し、市町村の予防接種担当窓口、または医療機関へご相談ください。

現在、公費で使われているワクチンは?

2026年4月から、公費で受けられるHPVワクチンは9価ワクチンであるシルガード9のみとなっています。厚生労働省:HPVワクチンに関するQ&A

9価ワクチンは、子宮頸がんの原因となるHPVの型に加え、尖圭コンジローマの原因となる一部の型にも対応しています。

接種回数は、1回目を受ける年齢によって異なります。15歳未満で接種を開始する場合は2回で完了できることがありますが、15歳以上で接種を開始する場合は、基本的に3回接種となります。

接種スケジュールは、体調や過去の接種歴によって調整が必要になる場合がありますので、医療機関で確認しましょう。

副反応が心配な方へ

HPVワクチンに限らず、ワクチン接種後には副反応が起こることがあります。

比較的よくみられるものとしては、接種した部位の痛み、赤み、腫れ、だるさ、発熱、頭痛などがあります。多くは一時的なものですが、気になる症状がある場合は、無理をせず医療機関に相談してください。

また、注射への緊張や痛みによって、気分が悪くなったり、ふらついたりすることがあります。接種後はしばらく院内で様子を見ることが一般的です。

不安が強い方は、接種前にそのことをお伝えください。横になって接種する、接種後に少し長めに休むなど、できる範囲で対応できることがあります。

HPVワクチンを受ければ、子宮頸がん検診は不要?

HPVワクチンを受けた方でも、子宮頸がん検診は必要です。

HPVワクチンは子宮頸がんの予防に大切な方法ですが、すべての子宮頸がんを完全に防ぐものではありません。

また、ワクチン接種前にすでに感染していたHPVや、ワクチンが対応していない型のHPVによる病変が起こる可能性もあります。

そのため、HPVワクチンと子宮頸がん検診は、どちらか一方ではなく、両方を組み合わせることが大切です。

20歳を過ぎたら、定期的に子宮頸がん検診を受けることをおすすめします。

大人になってから接種を迷っている方へ

HPVワクチンを大人になってから受けるかどうかは、年齢、接種歴、性交渉の有無、今後の妊娠希望、費用、公費対象の有無などによって考え方が変わります。

「今からでも意味がありますか?」

「以前に1回だけ接種したかもしれません」

「副反応が不安で迷っています」

「子宮頸がん検診だけではだめですか?」

このような疑問をお持ちの方も少なくありません。

HPVワクチンは、将来の子宮頸がん予防を考えるうえで大切な選択肢のひとつです。一方で、接種するかどうかは、ご本人が納得して決めることが大切です。

不安や疑問がある場合は、ひとりで悩まず、婦人科でご相談ください。

まとめ

HPVワクチンは、若い世代だけでなく、大人になってからでも接種を検討できます。

ただし、最も効果が期待されるのは性交渉を経験する前の接種であり、大人になってからの接種では、年齢や接種歴、これまでの感染状況によって考え方が変わります。

また、HPVワクチンを受けた場合でも、子宮頸がん検診は引き続き必要です。

「受けた方がいいのかな」「今からでも間に合うのかな」と迷っている方は、まずは接種歴を確認し、婦人科で相談してみましょう。

未来の自分の体を守るために、今できることを一緒に考えていきましょう。