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妊娠を考えたら確認したい風しん抗体検査|熊本市・熊本県では無料で受けられる制度があります
妊娠を考えている方に、ぜひ知っておいていただきたい感染症のひとつに風しんがあります。
風しんは、発熱・発疹・リンパ節の腫れなどを起こすウイルス感染症です。症状が軽く済むこともありますが、妊娠中、特に妊娠20週頃までの女性が感染すると、赤ちゃんに影響が出ることがあります。赤ちゃんの目・耳・心臓などに障がいが生じる先天性風しん症候群につながる可能性があるため、妊娠前からの予防がとても大切です。
風しんは、ワクチンで予防できる感染症です。ただし、自分に十分な免疫があるかどうかは、見た目や体調だけではわかりません。そこで大切になるのが、風しん抗体検査です。
風しん抗体検査は、採血によって、風しんに対する免疫、つまり抗体を持っているかどうかを調べる検査です。
熊本市にお住まいの方は、熊本市の制度で無料検査の対象になる場合があります
熊本市では、先天性風しん症候群から赤ちゃんを守るために、妊娠を希望する女性やパートナー、同居者などを対象として、風しん抗体検査を無料で実施しています。対象者や申込方法の詳細は、熊本市「風しん抗体検査が無料で受けられます」をご確認ください。
熊本市の制度の対象となるのは、熊本市に住民票がある方のうち、次のいずれかに該当する方です。
- 妊娠を希望している女性
- 妊娠を希望している女性のパートナー、または同居者
- 風しん抗体価が低い妊婦さんのパートナー、または同居者
熊本市公式ホームページでは、令和8年度の実施期間は令和8年4月1日から令和9年3月31日までと案内されています。
検査を受けるためには、事前に申し込みを行い、受診券の発行を受ける必要があります。受診券なしで検査を受けた場合、費用の払い戻しはありませんので注意が必要です。
申込み方法としては、熊本市電子申請サービス、郵送、窓口での申込みが案内されています。対象となる方には、後日、受診券などの検査関係書類が送付されます。
熊本市外にお住まいの熊本県民の方も、熊本県の事業で無料検査を受けられる場合があります
「熊本市に住んでいないと無料検査は受けられないのですか?」と心配される方もいらっしゃるかもしれません。
熊本県では、熊本市を除く熊本県内にお住まいの方を対象に、風しん抗体検査を無料で実施しています。対象者や申込方法の詳細は、熊本県「風しん抗体検査が無料で受けられます」をご確認ください。
熊本県の制度の対象となるのは、熊本市を除く熊本県内にお住まいで、次のいずれかに該当する方です。
- 妊娠を希望する女性と、その配偶者などの同居者
- 風しん抗体価が低い妊婦さんの配偶者などの同居者
ここでいう配偶者には、婚姻届を出していなくても、事実上婚姻関係と同様の事情にある方も含まれます。また、同居者とは、生活空間を同一にする頻度が高い方とされています。
熊本県の案内では、令和8年度の実施期間は令和8年4月1日から令和9年3月31日までとされています。
検査を希望する場合は、まず抗体検査申込書を最寄りの保健所などに提出します。その後、受診券が発行され、検査医療機関を選んで予約し、受診券と本人確認書類を持参して検査を受ける流れです。
熊本市と熊本市外で、申し込み先が異なります
少しわかりにくいところですが、ポイントは次の通りです。
- 熊本市に住民票がある方は、熊本市の風しん抗体検査制度を確認します。
- 熊本市以外の熊本県内にお住まいの方は、熊本県の風しん抗体検査制度を確認します。
どちらの制度も、妊娠を希望する女性だけでなく、パートナーや同居のご家族が対象になる場合があります。
風しんは、本人が気づかないうちに感染していることもあります。妊婦さん本人だけでなく、周囲の方が風しんにかからないように備えることも、赤ちゃんを守るうえでとても大切です。
抗体が低い場合は、ワクチン接種を検討します
風しん抗体検査の結果、抗体が十分でないと判断された場合には、風しんワクチン、または麻しん風しん混合ワクチン、いわゆるMRワクチンの接種を検討します。
熊本市では、風しん抗体検査の結果、予防接種が必要と判断された方に対して、接種費用の一部助成制度も設けられています。詳しくは、熊本市「おとなの風しん予防接種の費用助成について」をご確認ください。
ただし、妊娠中の女性、または妊娠している可能性がある女性は、風しんワクチン・MRワクチンを接種できません。
そのため、妊娠を考え始めた段階で、早めに抗体検査を受けておくことが大切です。また、ワクチン接種後は一定期間、妊娠を避ける必要があります。接種のタイミングについては、医師と相談しながら決めましょう。
妊娠前の風しん対策は、ご夫婦・ご家族で考えることが大切です
風しん対策というと、妊娠を希望する女性だけの問題と思われがちですが、実際にはそうではありません。
妊娠中の女性は、風しんワクチンを接種することができません。そのため、妊婦さんの周囲にいるパートナーやご家族が、風しんにかからないように備えることが重要です。
「自分は子どものころにワクチンを受けたはず」
「風しんにかかったことがある気がする」
と思っていても、記録がはっきりしない場合や、抗体が十分でない場合もあります。
妊娠を考えている方はもちろん、パートナーや同居のご家族も、無料検査の対象になるか一度確認してみると安心です。
まとめ
風しんは、妊娠中の感染によって赤ちゃんに影響を与える可能性がある感染症です。一方で、妊娠前に抗体の有無を確認し、必要に応じてワクチン接種を検討することで、予防につなげることができます。
熊本市にお住まいの方は熊本市の制度で、熊本市外の熊本県内にお住まいの方は熊本県の制度で、対象となる場合には風しん抗体検査を無料で受けることができます。
妊娠を考え始めた方、パートナーの方、ご家族の方は、ぜひこの機会に風しん抗体検査について確認してみてください。
当院でも、妊娠前の感染症チェックやワクチン接種のタイミングについてご相談いただけます。ご不安なことがあれば、受診時にお気軽にご相談ください。